Fox on Security

セキュリティリサーチャー(インシデントアナリスト)で、セキュリティコンサルタントのキタきつねの独り言。専門はPCI DSS。諸々のお問合せ(取材、執筆、各種お問合せ等)はフォックスエスタ (https://foxestar.hatenablog.com/)をご覧ください。

Amazonのレビュー評価の信頼性

アマゾンの内部不正が調査中とのWSJのスクープ記事が出ていました。

jp.wsj.com

 アマゾンの従業員が、主に仲介業者を通じて機密情報を外部に提供していることが分かった。これらの情報はアマゾンで製品を販売する独立業者にとって強みになる。データの売り込みを受けて購入した販売業者やデータを提供する仲介業者、内部調査に詳しい関係者の話で明らかになった。

 こうした関係者の一部によると、社内の規則に違反するこうした行為は中国で特に目立つ。中国で業者の数が急増していることが理由だという。また中国国内のアマゾン従業員の給料は比較的が安く、それがリスクを冒す原因になった可能性がある。

 深セン市でアマゾンの社員の仲介をしている業者は販売に関する内部の数字やレビュアーのメールアドレス、さらに、否定的なレビューを削除し、禁止されたアマゾンのアカウントを復活させるサービスを提供していた。報酬は80ドル(約9000円)程度から2000ドルを超える場合もあるという。

WSJ記事より引用)

 

◆キタきつねの所感

どうやらUS記事を元にした翻訳の様ですが、中国のAmazon管理者に対する買収による不正だとすると、日本のAmazonにも影響があるのかが気になる所です。元記事(を引用しているBloomberg)を読んでも、その辺りは詳しく書いてませんでした。

 

Amazon Investigates Report That Employees Leaked Data for Bribes

 

とは言え、何故この記事が気になったのかと言えば、個人的にも家電商品等々で、結構業者のやらせレビューが多いなと感じる事が多かったからです。

ヤフーニュースでもWSJのこの記事を取り上げており、そちらのコメント欄を覗いたのですが、日本のAmazonを含む通販サイトの(業者らしき)コメント欄について、疑問に思っている方は多いようです。

 

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私が個人的に「???」と思ったのは、とある事情でプレゼン用にミニプロジェクターを検討していた時に、多くの製品で、少し怪しいレビューコメントが多かったからなのですが、安い商品であれば勉強代と思うこともあるのですが、少し値が張る商品ではカスタマーレビューを参考にする事が多いので、ここを放置するのであれば・・・やはりAmazonとしての将来の評判を落すのではないかなと思います。

 

例えばこんな商品です。(※記事を書いている9/17現在における、Amazonの某商品)

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こうした怪しげな?商品の特徴として、まず★5評価が非常に多いです。その中には実際の購入ユーザの★5評価も含まっていると思うのですが、以下の様なコメント・・・日本語を翻訳サイトで訳したような怪しげな日本語ではありません。

とは言え・・・

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気づきましたでしょうか? この3つのレビューコメントの投稿者は、

 ・12aqwAmazon カスタマー

 ・12aAmazon カスタマー

 ・12xAmazon カスタマー

だったのです。(※分かりやすい様に一部間に入っていたコメントを削っています)

 

ここまで明らかに怪しげな投稿者でなくても、実際に24人の★5コメントを付けた投稿者の中には、、、同じ日に3つも同じ商品に★5評価をつけている方もいましたし、

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同じ日に2つコメントを付けていた方は・・・中国製品に対するネガティブなイメージを払拭させるコメントをつけていました。

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全てのレビュー投稿者のプロフィールを見てみたのですが、、、★5の24人の構成はこんな感じでした。

  • Amazonカスタマー名:8   ※明らかに怪しい投稿者アカウント
  • 日本語(ぽい)ユーザ名:14

 

Amazonカスタマー名を念のためプロフィール確認しましたが、

 ①レビューした商品(10商品以下)に全て★5をつけているアカウントでした。

 

日本語(ぽい)ユーザ名14名も確認してみたのですが、、、

 ②この商品に対して同じ日に複数の★5コメントをつけている方が、2名 ※明らかに怪しい

 ③レビューした商品(10商品以下)全てに★5をつけている方が、7名 ※明らかに怪しい

 ④レビューした商品全てに★5か★4をつけている方が、2名

 ⑤その他のレビューコメントを消していて(10商品以下)追跡不可が、1名

 ⑥他の商品に★1や2をつけている方が、2名

という結果でした。

 

①と②(おそらく⑤)は評価を付けるための捨てアカウントだと思います。④については、数十の商品に対して短期間で評価5、4を付けているので、高評価レビューを頼まれているアフェリエイト的なアカウントでないかと推測します。

 

・・・つまり実際に当該商品に★5評価を付けたであろうユーザは、2名という推測になります。

 

こうした実情に対して、Amazonは何も出来ないとは私は思いません。捨てアカウントかどうかはシステムで簡単に把握できるでしょうし、そのユーザがAmazonで実際に購入したかどうか、Amazonで購入』というコメント表記をさせる部分が本当かどうかチェックする事は、すぐシステム対応できるはずです。

 

WSJ記事の内部不正との関連性は分かりませんが、、、業者、あるいは業者の依頼したユーザのやらせコメントの現在の放置状態が続くのであればAmazonレビュー(★)の信頼性が揺らぎかねないと感じます。食べログなどで実装されているユーザ評価とまではいかなくても、Amazonは評価システムをもう少し強化すべきなのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

ご参考まで ※カスタマーレビューによると良い商品らしいです。

 

 

通販のトラブルのイラスト(機械・男性)

 

更新履歴

  • 2018年9月17日PM(予約投稿)