Fox on Security

セキュリティリサーチャー(インシデントアナリスト)で、セキュリティコンサルタントのキタきつねの独り言。専門はPCI DSS

東京五輪でのドローン攻撃

ドローンで成功した攻撃事例が出てしまったなという印象です。

japan.zdnet.com

 

 ガトウィック空港は19日夜、ドローンが近くに飛来したことを受け、24時間以上にわたって閉鎖された。その後、21日朝になって再開されたが、再びドローンが目撃されたため、またもや短時間閉鎖されることになった。この2度にわたる閉鎖により、休暇中の旅行客十数万人が搭乗便のキャンセルや遅延、行き先変更に見舞われた

 

 ガトウィック空港の最高経営責任者(CEO)は20日に発表した声明で、この事件は「標的を絞った行為」であり、「クリスマスが近いこの時期に、空港を閉鎖させて大きな混乱を引き起こすことを狙った」ものだと指摘した。

(ZD Net記事より引用)

 

◆キタきつねの所感

日本でも3-4年前に首相官邸屋上へドローンが落下した事件があり、ベネズエラでは大統領の暗殺ミスにドローンが使われた(?)事件もあり、こうしたドローンでの攻撃は、既に対岸の火事では無くなりつつあります。

政府は東京五輪に向けて空港を含む主要施設へのドローン飛行を禁止する方針ですが、無許可のテロ、特に海外で購入したドローンを国内に持込まれた場合、つまりGPS制限などがされてない状態でドローン本体が持込まれた場合に、果たして(テロ)攻撃を防ぎきれるのか、と考えると大分怪しいかも知れません。

mainichi.jp

 

今回のドローン侵入事件では、英国のクリスマス休暇を狙ってドローンを飛ばし、その結果として空港が閉鎖される事態にまで至りました。日本で言えば正月の規制ラッシュで羽田空港が1-2日閉鎖された様な影響だと考えれば分かりやすいかも知れません。

 

単にいたずらのドローン侵入だった可能性もありますが、ベネズエラの事件なども考えると、爆弾を積んだテロではないと確証がなければ、やはり調査のために空港が止まる事はありえてしまうのが怖い所です。小型ドローンだと近くに操縦者がいる必要があるかも知れませんが、産業用で使われる大型のドローンであれば予めプログラミングされた、あるいはGPSなどで指定された位置まで数十分の距離から飛行場に侵入させる事が理論的には可能です。

 

今回のドローン侵入は複数回確認されており、最初は午後9時に2機のドローンが入りこみ、滑走路閉鎖は朝の3時まで続いてました。閉鎖がとけた4時前に再度ドローンが確認された事から再度滑走路が閉鎖され、その影響は1日以上続いた事になります。こうした時差を使った攻撃は、わずか数機の投資で空港閉鎖というリターンを得る事が出来た事になりますので、テロや国の評判を貶めるという観点では、日本でも十分に起こりえる攻撃と言えそうです。

 

こうした対策として、禁止区域へ侵入できなく設定されたドローン機しか国内の販売を認めない様な、規制を急ぐべきだろうと思いますが、特に距離が長く飛べ、大きな荷物が運べる可能性がある機体は海外からの持込み規制、国内での販売規制も含めて何か足かせをつける事が必要な気がします。併せて、禁止区域に入った機体についても、極端な話、撃墜しても良いといった考え方や、遊びであってもそうしたドローンを使った侵入を試みた者に対して厳罰を課す事も必要なのではないでしょうか。

 

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更新履歴

  • 2019年1月4日PM(予約投稿)