ITmediaの1月18日記事に、ITパスポート試験に83歳の方が合格したとの記事が掲載されていました。
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こうした最年長記録更新(82歳→83歳)のニュースを聞くと、セキュリティ分野でシニア層の方が活躍すれば、セキュリティ業界の人手不足も少しは解消するのかなと夢想するのですが、IPAの統計資料を見る限り、(残念ながら)そんな事はなさそうです。
12月の試験に関して言えば、75歳以上の受験者は5人(合格者3人)でしかありません。65歳以上で見ても、受験者30人(合格者25人)ですので、全体(全受験者8690人)の中ではあまり受験者数が多いとは言えません。
受験者の平均年齢は26歳の様ですので、やはり学生や若い社会人の腕試し的な存在がITパスポート試験という事なのだと思います。
統計データを見てみると、どうでも良い部分ではありますが、なぜか社会人のIT系の受験者(55.8%)よりも非IT系の受験者(64.7%)の方が合格率が高くなっています。普通は日常業務に近いIT系の受験者の合格率が高くなるのが普通かと思うのですが、、、資格ホルダーや転職での資格を狙われる方は比較的文系の方が多いからか、本職のIT系の方はITパスポートを受験しない傾向があるからか・・・未だ何故だか分かりません。
とは言え、ITパスポート試験を受験される方は、基本的なセキュリティ知見を持った方が多い訳ですから、こうした試験受験者が多くなっていく、そうならないと人材不足はなかなか解消されてこない気がします。その鍵はどこにあるかと言えば、これから退職が続くであろう「団塊世代」である事は間違いありませんが、セキュリティ分野に興味を持ってくれているかと言えば、そうではない、という現状かと思いますので、色々な形での”地道な啓蒙”が必要なのかも知れません。
因みに、ITパスポート試験の最年少合格者は9歳(小学4年生)。。。だそうです。
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