ヒヤリハットは正しいのかなと思わせるAFPの記事でした。
www.afpbb.com
大火災に見舞われたフランス・パリのノートルダム大聖堂(Notre Dame Cathedral)で、火災発生前から行われていた建物の改修に当たっていた作業員らが、同大聖堂での禁煙規則を厳守していなかったと、請負業者が24日、認めた。ただ火災との関連性は否定している。
足場施工会社「ル・ブラ・フレール(Le Bras Freres)」の広報担当者はAFPに対し、「禁煙規則を時に守っていなかった従業員らがいたことを遺憾に思う」と述べた一方で、「たばこの吸い殻1本が、ノートルダム大聖堂の火災原因には決してなり得ない」と強調した。
同広報担当者は、諷刺週刊紙カナール・アンシェネ(Le Canard Enchaine)が先に報じていたように、一部の作業員らが「時折喫煙していたと警察に認めた」と明かした。
(AFP記事より引用)
◆キタきつねの所感
なかなか衝撃的なニュースです。欧州でもこの作業員らの行動は冷ややかな目で見られている様です。
『タバコの吸い殻1本が火災原因とは決してなり得ない』とこの段階で断言して良いのか?・・・と言う部分については、今後の原因調査が進むのを待つしかありませんが、これは俗に言うヒヤリハットだったのではないかなと思います。
ヒヤリ・ハット - Wikipedia
日本において、例えば浅草の浅草寺でも喫煙エリアは別にして、巨大提灯の下でタバコを吸っている人だったり、紫煙をまとわせて賽銭箱の周りでお願いごとをしている人は見たことがありません。(ロウソクやら線香もあるので必ずしも火気厳禁という訳ではありませんが・・・)
今回の大聖堂の改修を請け負った会社、あるいは作業者の方々のレベルが低いと言ってしまえば、それまでなのですが、一部の報道にある様に、ノートルダム大聖堂の火災原因が、仮設エレベータの配線ショートや、屋根を通っていた電気配線からの漏電であったかも知れませんが、こうした作業員の『火遊び』が、いつか大きな事故につながってもおかしくは無かったのではないでしょうか。
別の英文記事も見てみたのですが、
www.reuters.com
フランスの週刊紙Le Canard Enchaineでの報告を確認した家族経営のLe Bras Freresのスポークスマンはロイターに対し、ヨーロッパのEchafaudage足場ユニットの一部の労働者は、喫煙禁止にもかかわらず、足場を「時々」吸っていたと告げたと語った。サイト。
私たちはそれを非難します。しかし、火災は建物の中で始まった…だから、Le Bras社にとってこれは仮説ではなく、Notre-Dame de Parisを燃やしたのはタバコの吸い殻ではなかった、とLe BrasFrèresのスポークスマンMarc Eskenaziは言った。
Canard Enchaineは、警察が全焼した大聖堂の中に7本のたばこの吸殻の遺跡を発見したと報じた。
(ロイター記事より引用)※機械翻訳
外部の足場(休憩中の作業員の喫煙)だけではなく、大聖堂の中でも吸い殻が見つかった事から考えると、「喫煙禁止」の場所で、喫煙が常態化していても指導しない(あるいは気づけてない)改修請負の会社と、喫煙の結果で火事など起こりえないと考える作業員達と条件は揃っていそうで・・・やはり、事故はいつ起こるかだけの問題だった気がします。
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