Fox on Security

セキュリティリサーチャー(インシデントアナリスト)で、セキュリティコンサルタントのキタきつねの独り言。専門はPCI DSS。

座布団対策

警備の方は難しい事まで想定しなければいけなくなっているのだと、改めてこの記事をみて思いました。

mainichi.jp

 

警視庁が最も頭を悩ませるのは、26日の大相撲観戦の警護だ。両国国技館は2階に貴賓席があるが、トランプ氏が優勝力士を表彰することもあり、土俵近くの升席での観戦が予定されている国技館はすり鉢状のため、底辺部に位置する升席の場合、前後左右だけでなく上方への警戒も必要となり警備上のリスクが増す。

 升席の購入者には氏名などの申告が求められているほか、「砂かぶり」と呼ばれる土俵間近の席は一部販売が止められている。26日は千秋楽のため、優勝決定の際などは客席から座布団が飛び交う事態も予想される。警視庁はトランプ氏らに当たることがないよう警護官(SP)らを配置し、警戒させる。

毎日新聞記事より引用)

 

◆キタきつねの所感(その1)

千秋楽の取り組み次第(座布団が飛ぶ環境かどうか)ではありますが、慣習に反して「座布団を投げるな」と告知するか、座布団を固定する、あるいは警備のしやすい貴賓席に大統領に居てもらうしか無いのではないでしょうか。

数枚の座布団くらいであれば、SPの方々もブロックできるでしょうが、どこから飛んでくるか分からない多数の座布団。そしてその座布団に爆発物を入れて升席に投げられたら・・・と考えると、なかなか守るのは厳しいものがあります。

またNHKのTVの生中継も入る事を考えると、当たる当たらないは別にして、危ないものが投げられる事が生放送のTV映像に映る事で、日本の評判を落とせると考える人も出てくるかも知れません。

 

やはり、よほど手荷物検査を厳重にしなければ、升席を守るのは難しそうだなと思います。とは言え、何回か相撲を見に行ったことがありますが、両国国技館の手荷物検査も普段はそんなに厳しく見られてません。

 

要人が来る際はかなり厳しめにチェックされるとは思いますが、爆発物でなくても『生卵』くらいは簡単に持ち込める気がします。生卵が当たっただけでも、ニュース性は高くなってしまうと考えると・・・やはり升席+要人というのは(机上の空論ですが)警護が厳しいな、と感じました。

 

個人的には、、警察は、座布団に関してのプロである、山田隆夫さんにブレーンとして座布団対策を考えて貰うのが良いかと思います。おーい山田君、キタきつねの座布団全部持ってって・・・

yamatakabou.wixsite.com

 

 

◆キタきつねの所感(その2) ※追記

千秋楽のTV中継を見てました。流石現役米国大統領と首相夫妻の来訪は異例つくしでした。

千葉県でゴルフを楽しまれた後に国技館に到着。まず平幕優勝をした朝乃山の取り組みが5分程待たされたというのも、優勝力士の相撲を見せたいという相撲協会の意向があったであろうとは言え、異例でした。

 

入場に際しては、普段見たことが無いレッドカーペットが敷かれ、升席に特別ソファーが設置されてるのも、よく考えたなと思いますが、それ以上に目に入ってきたのはSPの警護体制でした。升席を含め観客のほぼ全てがスマホトランプ大統領を撮影しようとしている姿は、国技館の貴賓来訪の歴史の中では人気No1だったかも知れません。どこのハリウッドスターかと思いました・・・。

しかし観客が立ってスマホ撮影をするのでSPが警備目的で立ってしまうので・・・大統領夫妻(と首相夫妻)が入場しても、まだ取り組みに入れず、着席を促す会場アナウンスが入るまで場内はトランプ一色だったといっても過言ではないかも知れません。

 

大統領夫妻が相撲を楽しまれたかどうかは分かりませんが、表彰式前に一時退出して、改めて戻ってきた際に、表彰式までの間に『花道』でSPと一緒に待っているのはどうしてかな?と思っていたのですが、国歌斉唱の際に観客が立ち上がるのを含めて警護しにくい(守りにくい)からだと分かりました。

 

転ばない様にと土俵にかけられた特注の階段、そして内閣総理大臣杯(40kg?)より大きい賜杯(50kg?)を渡すシーン、警備の方のご苦労は別にすれば、日本とそして米国に与えた印象は大きかったと言えそうです。

 

余談ですが、自販機も『休場』していた様です。

www.asahi.com

 

 

 

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更新履歴

  • 2019年5月26日AM(予約投稿)
  • 2019年5月26日PM 大相撲中継を見て追記