クリスマスや年末年始のホリデーシーズンを目前にして、休暇中のセキュリティに関しての注意喚起が出される季節になりました。そんな中、今年2月の米国最大のスポーツイベント「スーパーボウル」で行われた”夢の実験”についての記事が出ていました。
www.cnbctv18.com
飲料会社のモルソンクアーズは、今年初めのスーパーボウルLVの前夜に、クアーズビールの画像とポジティブな画像（たとえば、爽やかな高山の川）を人々の心に浮かび上がらせることを明確に目指した後、夢のハッキングについての議論を引き起こしました。
飲料会社は、人々がビールのビジョンを集合的に見ることができるように、人々の夢を操作しようとしたことを認めました。同社は、ポップスターのZaynMalikをInstagramLiveで眠らせ、クアーズビールを育ててより多くの人々に手を差し伸べることを夢見ていました。
キタきつねの所感
もう10か月程前のスーパーボウルの事をすっかり忘れていますが、バッカニアーズがチーフスに大差をつけた試合の中身よりも、オープニングに戦略爆撃機が”来襲”した事の方を鮮烈に覚えています。
trafficnews.jp
Coorsのこの実験は、スーパーボウルの本CM（※ものすごい高額で有名）で流れた訳ではなく、スーパーボウル関連のイベントで英国の著名歌手Zayn Malikとファンとの間で（再）実験された様です。
別な記事にこの内容がもう少し詳しく書かれていましたので、そちらを引用します。
Coors Beer Wants to Invade People’s Dreams on Super Bowl Sunday
モルソンクアーズビバレッジカンパニーは、「ターゲットドリームインキュベーション」と呼ばれるものを使用して、夢の中でコマーシャルを再生する「クアーズビッグゲームドリーム」と呼ばれる広告を発表しました（心理学者のディアードレバレット博士の相談の下、ビールコングロマリットは「刺激フィルム」と8時間のサウンドスケープの組み合わせを設計しました。これは、2つの特製ドリンクを夢見るように「潜在意識を形作り、強制する」ことを目的としています。「クアーズライトとクアーズセルツァーは最初の大きなゲーム広告を作成しています」とプレスリリースは叫びました。「それはあなたの夢の中で実行されます。」
同様に耳障りなひねりを加えて、ZaynMalikはキャンペーンの準スポークスパーソンになりました。土曜日の夜、東部標準時午後10時30分に、マリクはInstagramでライブストリーミングを行い、ビデオを見て眠りについた後、理想的には8時間しっかりと夢を見ます。「夢の広告」のアイデアをもたらしたのと同じねじれた心が、このイベントの疑似関連性のあるマーケティングを作り上げました。
（The dailybeast.com記事より引用）※機械翻訳
どうやら、非常に短い時間広告を差し込んで人間の潜在意識に働きかけるサブリミナル広告とは違う様です。
参考：広告で「心理学」がタブーになった理由とは？ 広告の歴史を学ぶ その③ | AdverTimes（アドタイ） by 宣伝会議
むしろ、長い時間をかけて夢をコントロールしようとする実験だったと言えるかも知れません。残念ながら事前に被験者に使われた「刺激フィルム」は見つけられなかったのですが、事前に夢を刺激するビデをを魅せ、リラックスした夢を刺激する「サウンドスケープ」を使って眠りにつくことによって、夢に良いイメージ（将来的には広告）を植え付けられるかを検証していた様です。
Coors実験結果のYoutube動画がありました。どうやら被験者は夢を見たであろう後にすぐたたき起こされた様ですが、18人中5人はCoorsが”望んだ”良いイメージの夢を見た様です。
youtu.be
おそらく、広告についての最も良いニュースは、それがあまりうまく機能していないように見えるということです。クアーズのスポークスマンは、この映画はロサンゼルスでの睡眠研究中に1月にテストされたと述べた。18人の被験者がクアーズが後援する研究に参加し、クアーズ関連の夢を報告したのは3分の1未満でした。「参加者は夢の刺激ビデオを見て、彼らの夢について報告するために彼らの睡眠のレムサイクル部分の間に起こされました」とスポークスマンは言いました。「18人の参加者のうち5人が、クアーズライトまたはクアーズセルツァーを夢見ていると報告しました。」
（The dailybeast.com記事より引用）※機械翻訳
まだまだ広告としては効果があるとまでは言えませんが、そう遠くない将来、こうした技術が更に発展して、私たちの夢がハッキングされる可能性は十分にありそうです。
余談です。スーパーボウルの視聴率は大体40%だったかと思いますので、日本で言うNHK「紅白歌合戦」級の”お化け”コンテンツです。
試合間の30秒コマーシャルの枠も最近は6億円を超える高値になっており、お金のかかった質の高い（通常は）CMが投入される事から、どこがどんな”CMを出すのか？”すら話題になります。
超高額 スーパーボウル への出稿予算で、ほかに何が買える？ ： 30秒CMがなんと約6億円 | DIGIDAY［日本版］
アメリカではバドワイザーが長年CMを出していたかと思いますが、2021年は広告を出さず、COVID-19ワクチンの認知度を高めるために寄付をした事でも話題となりました。
※面白いCMも結構ありますので、お時間ある方は下記リンクもご参考まで。
参考：
2021年のスーパーボウルで放映された印象的なCM10本 | Business Insider Japan
第1回目から振り返り！ スーパーボウルの歴代ベストコマーシャル｜ハーパーズ バザー（Harper's BAZAAR）公式
＜12/16記事で書いた下記内容を再掲します＞
余談です。最近は筆が進まないと言うか、他に色々と手を出し過ぎたと言うか、1日1本の文章を書くというエネルギーが分散されている事も影響しているのかも知れませんが、記事を書くのが遅れがちになる事が多くなってきました。
4周年記事にも書いたのですが、連続投稿としてはOSINT記事も出すようになりましたので、ブログ上は連続更新が途切れないかも知れませんが、来年に入ってからは毎日こうした記事を書くのは、一度止めて、もう少し質の高い記事を出す事を目指そうかと思っております。
本日もご来訪ありがとうございました。
Thank you for your visit. Let me know your thoughts in the comments.
更新履歴
