日本のサイバーセキュリティ、東京五輪は大丈夫か?と世界に衝撃を与えています。
www.bbc.com
桜田義孝五輪相(68)は衆院内閣委員会で、パソコンを使用したことがないと認めた。共同通信によると、「私は25歳の時から独立して(事業などを)やっており、従業員や秘書に指示をしてきたので、自分でパソコンを打つことはない」と語った。
桜田氏は10月にサイバーセキュリティ戦略副本部長に就任した。2020年東京五輪に向けたサイバー攻撃対策を所管する。
桜田氏の発言は、野党・立憲民主党の今井雅人議員の質問に答えたもの。今井議員は担当大臣の答弁に驚き、「パソコンもいじったことのない方がサイバー空間のセキュリティー対策をするなんて信じられない」と述べた。
これに対して桜田氏は、「サイバーセキュリティーは国の総力をあげて総合的にやることで、落ち度はないと自信を持っている」と強調した。
しかし、その後の質問で、日本の原子力発電所はUSBドライブを使用しているかと聞かれ、桜田氏が返答に窮すると、懸念はさらに広がった。
(BBC記事より引用)
◆キタきつねの所感
海外メディアは、この衝撃的な発言に対し称賛・・・というよりは驚きに近い報道がされています。ある意味、首相よりも(一時的に)有名な『世界のSAKURADA』といった感があります。
ワシントンポストは、コンピュータ使わない奴が日本のサイバーセキュリティを形づくれるのか?といったタイトルですし・・・
ニューヨークタイムスは、日本のサイバーセキュリティの責任者が一度もコンピュータを使った事がないと言った、、です。(発言をよく見ると桜田大臣は、一度もとは言っていないので、ほとんど使わないというニュアンスで言っている気がしますが・・・)
ガーディアンも、日本のサイバーセキュリティ担当大臣はコンピュータを一度も使った事がないと認めた、とタイトルつけてます。『システムエラー』とわざわざ頭につけているところが、英国のメディアらしい皮肉ですね。
桜田大臣は明治大学商学部卒の68歳、大学時代にはコンピュータは・・あまり普及してなかった頃と思いますので、おそらく本人が仰っている様に、従業員や秘書に代行してもらっていたのでしょう。しかし過去最大級のサイバー攻撃が東京五輪を襲うかも知れないと予想されている中で、その長たる責任者が求められている知見が『PC使えないです』『USB何ですか?』であるならば、ハッカーからすれば日本は狙いやすしと曲解させかねないメッセージに映るのではないでしょうか。
mainichi.jp
この内閣は実務型と言われていた気がするのですが・・・。
PCを使わなければ桜田大臣個人がフィッシング詐欺にひっかかったり、ハッキング被害を受けるリスクは少ないかと思いますが、東京五輪や国としてのサイバーセキュリティのあり方についての責任者としては、担当を代わられるか、部下の方々がよほど優秀で、かつ大臣が専門家の意見に口を出さない(優秀な部下・専門家に権限委譲する)方向でなければ、即座の判断が求められるであろうサイバー攻撃をしのぐ事は厳しいのかなと思います。
桜田大臣といえば、資産公開で、刀持ちである事も話題となり、美術工芸品として追加してなかったので修正してました。
Q.日本刀を持っていると言ったが、美術工芸品として申告なしだが?
「県の許可を持っている。そんなに資産価値があるものではない。価値のあるものではない。昔からの反物。資産に計上するほどではない」(桜田義孝 五輪相)
この後、桜田大臣は早速、資産公開を訂正し、美術工芸品として「刀剣」5振りを資産に追加しました。
(TBSニュース記事より引用)
侍の末裔だからPCは持たない!位に冗談が言える環境ではないかも知れませんが、海外発信されてしまう怖さを知った上で発言が求められているのも間違いありません。
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