サイバーセキュリティ × eスポーツ、この組み合わせは意外でした。しかし連日アスリートがオリンピック競技に向かうドラマをテレビ越しに見ていると、人材不足が深刻化しつつあるセキュリティの世界だからこそ、その必要性が高いのだと分かります。
venturebeat.com
サイバーセキュリティは国際的に大きな優先事項であり、より多くの人々をサイバーセキュリティに引き込むために、米国政府と業界はそれをeスポーツに変えています。
TikTokと連邦商務省のサイバーセキュリティ教育のための全国イニシアチブは、彼らの才能を披露する意欲的なサイバー専門家のためのeスポーツスタイルの競争を作成するために協力しました。
このパートナーシップにより、米国サイバーチームは国内および国際大会の両方でチームを編成できるようになります。イベントは5月にUSサイバーオープンで始まりました。そこでは、すべてのレベルの18〜26歳が、物理的なスポーツコンバインのようなUSサイバーコンバインインビテーショナルへの招待を獲得するために2週間の無料コンテストに参加しました。スカウトが候補者を見つける場所。
米国サイバーゲームコミッショナー兼カッツシーCEOのジェシカグリック氏は、VentureBeatとのインタビューで、今週ラスベガスで開催されるデフコンセキュリティイベントで開催されるキャプチャーザフラッグトーナメントに倣って、多くの大会が開催されると述べました。これらの大会では、チームはセキュリティ上の欠陥を見つけるために時間とお互いに競争します。最初の米国サイバーゲームおよびチームの創設スポンサーとしてのTikTok。
キタきつねの所感
セキュリティコンテストと言えば、キャプチャーザフラッグ(CTF)、それ以外に何かあったかと思う程に、何も思いつきません。
私はCTFに参加した事は無いのですが、いくつか外からCTFを実施している所を見た事がありますが、「地味」な印象です。
海外のセキュリティ展示会に併設されていたあるCTF大会では誰でも参加できる形式だったのですが、机に自由に接続できるLAN口があって、参加したい人が自分のノートPCを接続して『カタカタやっている』だけで、その結果(スコアやニックネーム等)が何か所かあるスクリーンに出ているというものでした。
正直に言えばCTF大会は、実際に参加している方とは違い、外から見ている分には「なかなかその魅力(熱量)が伝わりにくい」気がします。
勿論、オープン型ではなく登録参加型のCTF大会ではもっと工夫されている大会も数多くあるかと思いますが、それでも全体を映している写真を見ると、表彰式を除いては、良くて大学での(チーム)研修程度の風景しか見る事ができません。
※CTFだと判別できるのは、スコアボードの辺りと、机の上に無造作に置かれたエネジードリンク位な気がします。
こうしたCTF、流石にDEFCONクラスでは会場が高級ホテルだったりするので雰囲気が違う気がしますが、一部の頑張っている大会を除いて、それを見て若い世代や国内のセキュリティ業界に少ない女性が興味を持つまでには至らない様に思えるのは、それを見る方の技術力もさる事ながら、『地味さ』にも原因があるのではないでしょうか。
そんな中で、米国の動きは日本でも注目すべきかと思います。
記事を読んで初めて知ったのですが、米国では「US CYBER GAMES」というサイバーセキュリティアスリートを抱えるチームが既に設立されていました。
www.uscybergames.com
更に言えば、彼ら(米国チーム)を応援するファンも既にいる様です。

彼らの目標は、今年12月にギリシャのアテネで開催される国際サイバーセキュリティチャレンジ(ICSC)2021での優勝の様ですので、まだeスポーツ化に向けたハードルは多々ありそうですが、映像やゲーム性、あるいはTikTokといった発信力があれば、eスポーツ化が進み、それを見てサイバーアスリートを目指す若い世代や女性が増える、そんな未来はそう遠くないかも知れません。
余談です。このUS CYBER GAMESは、どうやらNISTが支援している様です。この大会で米国チーム(ドリームチームとなるのでしょう)が金メダルを取れるかは別として、長期の人材育成を狙って米国は着実に手を打ち始めている中、日本のデジタル庁の次の1手(待った?)も気になる所です。
www.nist.gov
本日は、米国国立標準技術研究所(NIST)のサイバーセキュリティ教育のための国家イニシアチブ(NICE)プログラムと協力して、カッツシーが主導する最初のUSCyberGames ™のキックオフを記念します。このプログラムは2021年4月から10月まで実行され、US Cyber Open、US Cyber Combine Invitational、および2021 International Cyber Security Challenge(ICSC)で米国を代表する史上初のUSCyberTeam™の選出で構成されます。 12月にギリシャのアテネで開催されます。
サイバーセキュリティの専門家の必要性はかつてないほど高まっており、増え続けています。米国サイバーゲームを立ち上げるための提携は、サイバーセキュリティのキャリアを促進し、多様で熟練したサイバーセキュリティ労働力を構築するための学習を変革するなど、戦略的目標をサポートするために資金提供されたNICEのイニシアチブの1つにすぎません。ゲームはサイバーセキュリティのための労働力フレームワーク(NICEフレームワーク)を利用し、サイバーセキュリティ労働力開発の効果的な実践に関する研究を推進するのに役立ちます。
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