中国人旅行客のスウェーデンでの騒乱について、日経ビジネスの記事が出ていました。
business.nikkeibp.co.jp
・中国人親子3人(“曽”姓の息子とその両親)が到着したのは、9月2日の午前0時過ぎだった。
・同日の宿泊予約をしているので、直ちに部屋を手配するよう要求した。職員はこれに対し、今は満室で用意できる部屋がないし、確かに9月2日の予約はあるが、9月2日のチェックインは午後2時からなので13時間半後に出直して欲しいと応じた。
・彼らはロビーの大きなソファーに横たわって就眠しようとし始めたのだ。
・これに驚いた職員は、3人に対して安全上の観点からロビーでの就眠は許されないと伝えて、直ちにホステルから退去するよう要求した
・息子は憤然と「どうしてロビーで寝てはいけないのか。俺たちは予約を持っている客だぞ。チェックインするまで、ここで待っていて何が悪い」
・自分の両親は病気持ちなので、この寒空(当時の気温は10℃以下)に追い出されて何かあったら、どうしてくれるのだ。お前に責任を取ってもらうぞ」と脅しをかけた
・職員はこのまま無益な交渉を続けてもらちが明かないと判断して、不法滞在を理由に事態を警察へ通報した。スウェーデン警察の警官数名がホステルへ到着したのは午前1時43分と警察の記録にあるから、3人はホステルのロビーに1時間半以上滞在し、その間に息子が職員と揉めていたことになる。
・3人は懸命に抵抗したが、⼤柄な警官たちによって力ずくで次々とホステルの出入口から運び出され、ホステルに面した歩道上に放置された。
・すると、父親が突然路上へ倒れ込み、それを見た母親が大きな身振りと大声で泣き叫び始めた。
・「皆さん見て下さい。スウェーデン警察は人殺しだ」
(日経ビジネスオンライン記事より引用)
◆キタきつねの所感
この事件について、断片的にニュースが出ていましたが、この記事は情報がよくまとまっており、情報が正しければ、事件についてスウェーデン政府に公式なクレームを出した中国政府が真っ青になる内容です。最初のニュースでは『ホテル』と報じられていたのですが、より格安な『ホステル』が正しかったようです。
だとすれば、上記記事でも分析されていましたが、夜中にやってきた不審な客(クレーマー)に対してセキュリティ上の理由で滞在を許可しないのも妥当性があるのではないでしょうか?
ホテルの値段をTripadvisorで見てみると、1泊1万円(3人)くらいでした。
www.tripadvisor.jp
どういった部屋を予約していたか分かりませんが、高級ホテルという訳でなく、こうした格安な部屋を持つ宿泊施設です。経費も考えると、一流ホテルほどに深夜にフロント・警備スタッフが居るとは思えません。
(下記写真はいずれもTripadvisorから引用)
ホテル内写真で見る限り、奥左がフロントで、くだんの中国人旅行客が寝ようとしていたのが、この右下側のソファーという感じだったのかなと思いました。
大手ホテルとは違い、ソファーの数が少ないホステルでは、、こんな所に大きな荷物を抱えた不審な客が寝ていたら、宿泊客が不審な客を怖がる(※私が宿泊客だったら嫌です)のもあるでしょうし、朝食やチェックアウトの時間帯も寝ていたら、それこそ宿泊施設としての評判が下がる事も考えるかと思います。
ホテル側がダブルブッキングでもしていたのなら、ホテル側に講義する事もあるでしょう。ですが、今回の事件、どう考えても自分たちが宿泊時間のミスをしておいて、ホテル側に責任がないのにも関わらずクレームをつけているだけにしか思えません。
foxsecurity.hatenablog.com
韓国のことわざには、『泣く子は多く餅を貰う』というものがある(※その代償として好意を失っている気がするのですが・・・)そうですが、同じ匂いを感じました。
そう思っていたら、記事の後半に中国ネットユーザの人肉検索(ネット民による調査)に基づく情報が載っていました。
要するに、曽驥という人物は札付きの悪であり、その両親も同類であることが判明したのである。さらに悪いことには、事件発生から2週間後の9月17日に、彼ら3人が事件後もストックホルムにとどまり、市内を楽しく観光して回っていた事実が、ネット上に写真付きで暴露されたのだった。こうなると、スウェーデン政府に対して拳を振り上げた中国外務省も駐スウェーデン中国大使館も立つ瀬がない
(日経ビジネスオンライン記事より引用)
人殺し!と叫んでいた親子3人(※一部情報では、ホテル代を節約するために後から登場した息子の嫁も居たらしいとの記事も有)は、何で2週間以上も旅行を楽しむのか・・・やはりクレーマー旅行客の一方的な言い分に基づく政府間の公式なコメントを出した中国政府が悪かったのかなと思います。
中国語のことわざ『入郷随俗』(郷に入っては郷に従え)、やはりこれに尽きるのではないでしょうか。
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