少し前のDarkWebの動向が報じられていました。マリファナ等の薬物をオンラインで買う人が増加していた様です。
www.wired.com
ヨーロッパの主要なダークウェブ市場では、1月から3月の間にマリファナの売り上げが30%増加しました。
トイレットペーパーからCovid-19はトマトソースに変わり、通常の消費者を大量の終末期の過食症の買い物客に変えました。ですから、パンデミックの初期に彼らがパントリーを満たし、クローゼットを供給したときに、オンラインの購入者もダークウェブの雑草を買い取ったのは当然のことです。(Wired記事より引用)※機械翻訳
キタきつねの所感
オランダ等、欧州の一部の国ではマリファナ(大麻)は合法の所もあったかと思いますので、必ずしもすべてが違法サイトという訳ではありませんが、新型コロナウィルスの影響で、売人(人)から物理的に買う事が出来なくなり、つい1か月前の緊急事態宣言下の日本と同様に、オンライン販売(EC)に多くの人がシフトした様です。
この記事だけだと、詳細が分からなかったので別な記事が見つかりました。どうやらオンライン販売業者は「割引」もしている様です。新型コロナ(ロックアウト)の影響により、購入希望者の入手が困難になる事から、この手の商品は”値上がりする”と想像していたのですが、違った様です。
www.irishtimes.com
マーケティング戦略
darkweb上で、大量に販売するベンダーは、需要を刺激するためにマーケティング戦略に訴えてきました。これらには、割引の提供と最小注文しきい値のドロップが含まれます。
ベンダーはまた、パンデミックの間、彼らの業務が「通常通りのビジネス」であり、供給ラインが中断されないことを強調することに熱心です。
「すべての注文は、ヨーロッパの穏やかな[麻薬取引]国から送られます。そのため、捕まらない可能性が大幅に高くなります」とあるベンダーは約束しました。
(中略)
研究者はまた、オンラインディーラーがオンラインマーケットプレイスからテレグラムやウィッカーなどの暗号化された通信アプリに買い手をますますリダイレクトしている証拠を発見しました。
(Irishtimes記事より引用)※機械翻訳
なかなか興味深い記述です。オンライン販売業者はこうした個人客の取り込みを図ろうと、値下げや、最小発注単位の引き下げなどの優遇策を採っています。
また、更に新規客が懸念するであろう、安定供給(逮捕リスク、あるいはサイトの閉鎖リスク)に対しても、(恐らくオランダ等の)合法な国からの発送や匿名性の高いテレグラムやウィッカー等の通信アプリを使う事により、リスクが小さい事をPRしています。
ここで、益々疑問に思ったのが、ある意味ビジネスチャンス(値上げしてもおかしくない状況)なのに、優遇措置を講じる理由が何なのか?という事です。記事を丹念に読んでいくと、その理由の一端が分かりました。
コカインの販売と価格は、パンデミックの間、ほとんど安定しています。ただし、研究者は、MDMAなどの「パーティードラッグ」の需要が減少している証拠があると述べ、クラブナイトや音楽フェスティバルなどのイベントがキャンセルされた可能性があります。
(Irishtimes記事より引用)※機械翻訳
大口需要(ドラッグパーティ)が減ったので、個人客の取り込みを図っているという事の様です。記事ではMDMA等の合成麻薬の需要の減少について書いていますが、オンライン薬物販売のビジネスでも、かなり新型コロナ禍で「売上減少」の影響が出ている事が推測できます。
ランサムウェアオペレータ等も新型コロナの影響で、従来とは違う動きをしています。そう考えると、私たちの生活と同様に、アフターコロナでのハッカーの行動(ビジネス)が激変する可能性は十分に考えられます。
こうして、DarkWebでのビジネスが変化している背景事情について把握(想定)しておく事は、アフターコロナにおけるセキュリティを考える上でも重要なのかなと感じています。
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