Business Insiderの3月14日記事に顔認証グラス実証が報じられていました。中国ではハリウッド映画の世界がもうすぐ現実のものとなりそうです。
www.businessinsider.jp
スマートグラスの活用という点では各国で考えられているものと思いますが、こうした国規模での新しい技術の実装については、中国には適わない気がします。
3月9日にも同様な記事を書きましたが、スマートグラス(顔認証)の活用について少し追加内容があったので取り上げてみます。
- 北京で警察が顔認証メガネのテストを始めた。
- 2018年2月、河南省の州都・鄭州市の駅で使われ始めた顔認証メガネと同じもののようだ。
- 中国は顔認証技術の利用を拡大している。全国民を3秒以内で認識する国家規模のデータベースの稼働に向けて動いている。
- 新疆ウイグル自治区は高い監視体制が敷かれている。いずれ中国の他の地域にも及ぶと思われる。
この辺りは、2月のビジネスインサイダーの記事とあまり内容的に変わりありませんが、まずは国内問題で不安定な要素を抱える地方での導入であったり、
北京の高速道路の検問所で顔認証メガネが使われ始めた
車の乗員とナンバープレートの両方をデータベース照合する実証が進められているようです。日本だとプライバシー侵害が強く懸念されることから同じことは(すぐには)出来ないと思いますが、高速道路であればスマートグラスを装着した警官である必要はなく、将来は料金所で自動化できそうですし、中国への入国時に登録する生体情報を顔情報にすれば、かなり高度な監視体制が実現できるかも知れません。
こうした中国の監視技術が実現されれば、交通犯罪から人身売買までの容疑者特定に多大な効果を挙げるでしょう。しかし同時に気づかないうちに国民や旅行者が監視されている社会になってしまう事にもつながる可能性が高く、どう技術が正しく使われていくのか、気になるところです。
余談ですが、、、先日、中国の方と宴席でお話した際に聞いた話では、中国では公共トイレのトイレットペーパーを勝手に持ち帰る事を防ぐために、(必要分の)トイレットペーパーを取る時に顔認証が要求されるようなシステムが導入されている所があるそうです。何でももって帰ってしまう一部の中国人旅行者については日本のホテルなどでも一時期問題になっていましたが、対応策というのは色々考えられるものだと勉強になりました。
参考
foxsecurity.hatenablog.com
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