Fox on Security

セキュリティリサーチャー(インシデントアナリスト)で、セキュリティコンサルタントのキタきつねの独り言。専門はPCI DSS。

小学生のサイバーセキュリティ教育

オーストラリアの教育カリキュラムの改訂ドラフトに「プライバシーとセキュリティの考慮」の提案が含まれているとRegisterが報じていました。

www.theregister.com

オーストラリアは、6歳の子供は、国のカリキュラムから他の資料を削除しているにもかかわらず、サイバーセキュリティに関する教育が必要であると判断しました。

昨日発表された5歳から16歳の子供向けの全国カリキュラムの新たに改訂されたドラフトには、「プライバシーとセキュリティの考慮」というタイトルの新しいストランドが追加されました。 」

提案されたカリキュラムは、オーストラリアの子供たちが最初に学校に通う年齢である5歳の子供たちに、生年月日や氏名などの情報を見知らぬ人と共有しないように、そして個人情報を入力する前に親や保護者に相談する必要があることを教えることを目的としています。

(The register記事より引用)※機械翻訳

 

キタきつねの所感

少し探してみたのですが、元ソース(draft)が探しきれませんでした。まだDraftですので、最終的にカリキュラムに入るのかは分かりませんが、こうした事が議題に上る事自体が素晴らしいなと思います。

「知らない人についていってはいけません」といった話は、学校や家庭で当たり前に教育されているとは思いますが、ネットで仲良くなったトモダチに”個人情報”を教えてしまう様な事は、自分たちが小さなころには無かったリスクなので、想像がつきにくいのですが、普通にあり得る事なのだと思います。

 

そうした現実は、日本でも一部で問題となっており、少し調べるだけで色々と見つかりますが、”きちんと学校で教えるべき”というオーストラリア程の認識にはなってないかと思います。

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Registerの記事では、5歳(小学1年生)には「知らない人に個人情報を開示しない」「大人に相談する」事が書かれていますが、6歳から7歳については更に進んだ”内容”が書かれています。

6歳から7歳の子供には、ユーザー名とパスワードの使用方法、およびコンテストへのポップアップリンクをクリックする際の落とし穴について説明します。

子供が3年生と4年生になるまでに、オンラインサービスによって保存される可能性のある個人データを特定する方法と、それによって自分の場所や身元を明らかにする方法が教えられます。教師はまた、「ニックネームの使用と、オンラインゲームをプレイするときにニックネームが重要である理由」についても話し合います。

(The register記事より引用)※機械翻訳

 

この辺りの年代から、パスワード教育、あるいは本名での情報ハンドリングの危険性について教えられるのだとすれば、犯罪に巻き込まれる可能性を下げる事が期待できます。※真面目に学べば・・ですが。

 

小学校高学年のカリキュラム案では、他人の意見を尊重する(ネット上で熱くならない)事が入る様です。

小学校後期までに、子供たちは「個人的な意見とは異なっていても、他の人の意見に敬意を表して対応する」など、オンラインで敬意を払うように教えられます。

(The register記事より引用)※機械翻訳

 

未だに大人たちがネット上で”意見対立”や”炎上”を繰り返している事を考えると、こうした視点を持つ子供たちが大きくなれば、ネットをツールとしてより良く使える人になっていく気がします。

 

こうした取り組みは、オーストラリアだけでなく、日本でも是非取り入れていって欲しいものですが・・・サイバーに弱そうな”教育関係”の大人教育の方が先なのかも知れません。

www.ipa.go.jp

 

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英才教育のイラスト

 

更新履歴

  • 2021年5月2日 AM